廃線間近のJR北海道札沼線を旅する(2) 〜新十津川町の先人の歴史を感じながら〜

歩く

2020年5月7日で廃止されることが決定しているJR北海道札沼線を目に焼けつけようと新十津川町まで来ました。

廃線間近のJR北海道札沼線を旅する(1) 〜車窓から望む田園風景に癒されながら〜
2020年5月7日で廃止されることが決定しているJR北海道札沼線(愛称:学園都市線)の"北海道医療大学"から"新十津川"。 その札沼線を目に焼けつけようと出かけました。 札幌から札沼線に乗車して新十津川町へ。新十津川町の歴史を感じるアクティ...

新十津川町の歴史を感じるアクティビティを満喫して、隣町の滝川市までをタウンウォーキングします。

今回のコース

出雲大社新十津川分院

出雲大社新十津川分院は、新十津川町の歴史に非常に関連があります。

次に訪れる新十津川町開拓記念館でその歴史について触れますが、明治23年、開拓の為に入植をした十津川衆(奈良県十津川村の士族)はすべて出雲大社教の教徒だったことから、「出雲の祈り・祖霊冥福の祈り」を心の柱として明治43年に分院社殿を建立したのが始まりです。

なぜ新十津川に出雲大社?と思っていたのですが、開拓の歴史と大きな関係があったんですね。

出雲大社新十津川分院
出雲大社新十津川分院は、出雲大社の御祭神大国主大神の御分霊を奉斎する北海道の新十津川唯一の分院であります。
出雲大社新十津川分院のブログ
出雲大社新十津川分院さんのブログです。最近の記事は「新しい授与品のご紹介(画像あり)」です。

新十津川町開拓記念館

新十津川町開拓記念館は出雲大社新十津川分院のちょうど向かい側にあります。

新十津川町の歴史は、奈良県吉野郡十津川郷で1889(明治22)年8月に起こった豪雨災害をきっかけとして、6名が北海道への移住を決意したことに始まります。

その新十津川町の開拓の歴史を多くの人々に伝えるため、開町90周年を記念して1980(昭和55)年に建設されました。

入場料は大人140円ですが、もっと払いたくなるくらいの展示内容の充実ぶりに驚きました。

2階の展示コーナーでは「新十津川の自然と歴史」「母村・十津川村の自然と歴史」「十津川団体の移住と開拓」など、新十津川のあゆみを7つのテーマに分けて展示しています。

かつて使われていたと農耕具や生活用具、さらには学校の教室の再現や教科書など、実物が多く展示されています。

展示の中では、モノの他に、その時代の町の歴史について、その時代の出来事を加えた形での年表が掲示されているため非常に理解しやすいと感じました。

入場する際に「通常展示は2階のみだが、1階も見学できるので見るのなら声をかけてね」と言われていたので、せっかくの機会なのでお願いして1階も見せていただくことにしました。

事務所脇の階段を降りて1階に向かいます。そこは収蔵庫でした。

展示しきれない歴史的なモノが一面に収蔵されています。

一つ一つ丁寧に説明をしてくださいました。

写真にある振り子時計は今でもキチント動いていて、時を刻んでいました。

新十津川物語を一度読んでから、この開拓記念館と新十津川物語記念館を再び訪れたいと思います。

なんか保存状態がとってもいいんじゃないかな?工具とかもたくさん残っているし、すごいな。

北海道新十津川町
北海道新十津川町観光・イベント情報ホームページ。イベント情報・観光マップなど。
北海道新十津川町
北海道新十津川町観光・イベント情報ホームページ。イベント情報・観光マップなど。

逸品ソーセージ ヴルストよしだ

開拓記念館から来た道を戻り、再び新十津川駅方向へ歩きます。

駅に向かう交差点を過ぎ、国道275号線を滝川方面へ向かう右手に、ドイツの見本市で金賞を受賞したホンモノのソーセージが楽しめるお店、「ヴルストよしだ」さんがあります。

店内には北海道産の豚をを使った商品が多数並べられています。

新十津川産のシイタケを使用したシイタケのソーセージは、見事にドイツの見本市で金賞に輝いた逸品です。

奥には、熟成中のサラミがあり、お話をお聞きしたところ、2-3週間の熟成期間で完成するとのことでした。

とても気になる一品でした。

ドイツの見本市で金賞ってすごいんじゃないの?サラミ、気になるな!

ヴルストよしだ / ソーセージ・ハム・レバーパテ
北海道新十津川町にあるソーセージ・ハム・レバーパテをはじめとするお店です。ネットショップもあり、店舗横には24時間の自動販売機が設置されていますので、営業時間外でもお買い求めいただけますので、是非お立ち寄りください。

新十津川物産館「食路楽館(クジラかん)」

 

ちょうどお昼になったので、昼食をどこかでと考えていました。

ヴルストよしださんの向かい側に大きなクジラが目印の新十津川物産館「食路楽館(クジラかん)」があります。

1階はお土産や物産の販売が行われており、2階がレストラン「レストランくじら」になっています。

町内にある徳富(とっぷ)ダムにちなんだ名物の「TOPダムカレー」をいただきました。

中央の旗の付け根がゆで卵になっていて、卵を抜くとルーが流れ出てきます。

ダムを模倣して、放水機能があるのが楽しいですね。

あっ、このダムカレーって、ブギウギ専務でやってたやつじゃないか!?

北海道新十津川町
北海道新十津川町観光・イベント情報ホームページ。イベント情報・観光マップなど。
toppudam - 空知総合振興局札幌建設管理部
ブギウギ専務 | テレビ | STV札幌テレビ

先人の情熱が受け継がれる 金滴酒造

新十津川町と滝川市は隣接していて歩いても1時間ほどの距離です。

新十津川物産館「食路楽館」を出て国道275号を左に滝川方面へ向かいます。

徳富川に架かる橋を渡り、数百m進むと石狩川に架かる橋があります。その手前の交差点右手に「金滴酒造」があります。
奈良県吉野郡十津川郷から北海道への移住で始まった新十津川の開拓ですが、厳しい自然にさらされながらも移住者は農家として村の建設に血と汗を流したと言われています。

その開拓から16年の年月が過ぎ、自らの作った米で酒が作られるようになったと言います。

この情熱がこの金滴酒造に受け継がれています。

代表の日本酒「金滴」は、くせがなくて美味しいですね!

金滴酒造株式会社
新十津川の米・水・人を活かした酒造りを行い、新十津川産酒造好適米「吟風」をメインに空知産の酒造好適米を多く使い、全量道産米で仕込んでいる。手造りの少量生産にこだわり、一つ一つ丁寧に仕込んでいる。

金滴酒造の向かいには、小さいので見落としがちですが、松浦武四郎宿泊地跡の碑があります。

いよいよ新十津川町から滝川市へ

新十津川町の歴史、食文化などを満喫しました。

金滴酒造を出て、石狩川に架かる橋を渡り、滝川市に入ります。

石狩川に架かる橋からは石狩川のゆったりとした流れを望め、空には、たきかわスカイパークから離陸するグライダーが飛行し、雄大な風景が広がります。

雄大さに癒されますね〜

滝川駅から岩見沢市へ向かう

新十津川町から滝川市、さらに電車を利用して岩見沢市で「いわみざわ百餅祭り」を楽しむ予定です。

初秋を満喫する旅はいよいよ終盤に入ります。

続く…

廃線間近のJR北海道札沼線を旅する(3) 〜五穀豊穣を願う「いわみざわ百餅祭り」〜
札幌駅を朝出発して、2020年5月7日で廃止されることが決定しているJR北海道札沼線に乗って新十津川町へ。 そこでは、新十津川町の歴史と食を堪能し、隣町の滝川市までのタウンウォーキングを楽しみました。 滝川駅からさらに電車に乗って岩見沢市で...
タイトルとURLをコピーしました